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筆者が読んだ本の読書日記。書評ではなく、著書の内容から、自らの体験や時代背景を読み解くことを目指します。筆者の備忘録でもあります。
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41QVLMIjuZL._SL500_AA240_.jpg 堀内都喜子『フィンランド 豊かさのメソッド』(集英社新書、2008年7月22日)

フィンランドはいまでこそ、ノキアの本拠地としてIT先進国のイメージが出来上がっているが、少し前までは森と湖、そして白夜のイメージしかなかった。それでも北欧の国々には豊かさという印象が強かった。
大した産業もないのに、どうして豊かさを維持できるのか。ずっと不思議に思っていた。そして今でも思っている。




その昔、賀川豊彦が目指した国々が北欧だった。戦争をやめた国。そして農業が充実している。キリスト教の精神が行き渡っている。そんなイメージがぴったりの国々で、「イギリスやドイツをまねることはない。中ぐらいの国を目指せばいい」。そんな意味のことを繰り返し述べている。
内村鑑三の『デンマルク国の話』を読むと、デンマークが初めから豊かでなかったことが分かる。豊かな酪農地帯であるシュレスウィッヒとホルスタインをプロシアに奪われ、荒涼とした土地だけが残された。150年ほど前にグルンディッヒが現れ人々に植林を訴えた。人間の努力で緑が芽生え、気候さえも変わってしまった。
いまの緑土はデンマーク国民の汗の結晶によって生まれ変わったものなのだ。勤勉と不屈の精神が豊かさを生み出しているのだとすれば、どこの国にも希望が生まれる。
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