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筆者が読んだ本の読書日記。書評ではなく、著書の内容から、自らの体験や時代背景を読み解くことを目指します。筆者の備忘録でもあります。
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 谷川徹三『世界連邦の構想』(講談社、9c434637.jpg1977年1月10日)

いまどき、世界連邦などといったら「何を寝ぼけたこと」と言われそうだが、第二次大戦後、欧米や日本でまじめに実現を目指す勢力があった。シカゴ大学では世界連邦憲法草案までが発表され、世界国家の枠組みが考えられた。フランス、イタリアの憲法には「上部団体への主権の移譲」への言及があり、アメリカでも多くの上下院議員が世界連邦に賛成をしていた。

この構想は朝鮮戦争以降、急速に収縮して米ソの冷戦構造へと時代は移り変わる。

 9.11以降のアメリカを見ているとアメリカのやりたい放題が目立つようになっている。世界の警察官としてのアメリカの傍若無人ぶりが突出している。中近東やアフリカの地域紛争でさえ、地球的関心事となり、チベット、ウイグル問題やグルジア国内の民族問題といえども一国内では解決できないようになった。

こうなれば世界連邦しかない。各国の軍隊は縮小して「連邦警察軍」を創設するしか世界の問題は解決できない。時代は大きく転回している。転回スピードはますます速くなる。60年前の世界連邦構想を今一度読み返すことは無駄ではない。
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