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筆者が読んだ本の読書日記。書評ではなく、著書の内容から、自らの体験や時代背景を読み解くことを目指します。筆者の備忘録でもあります。
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02929458.jpgカール・クロウ『支那四億のお客さま』(連合出版; 復刊版、2007年10月)

戦前、25年にわたって中国でビジネスをした筆者が書いた「素顔の中国人」。アメリカで最近復刻され、ハーバード・ビジネススクールの中国関連の授業で使われているという。改革開放以降の中国を知るには、革命前の中国を知らなければならないというのが理由だ。

興味深い一節があったので転載する。

 支那と支那人に関する老水夫の無駄話はたくさんあるが、その一つによると、支那人は自分たちが健康でいるために医者に金を払うのであって、家庭のなかに病気が侵入してくると医者への支払いを止める、というのである。この興味深い誤解は、何世紀も前に少数の支那人が確立した制度に由来する。医者に年間または月間いくらの定額料金を払って一家全体の病気の面倒をみてもらう方式がそれである。これは非常に賢明な制度で、近年では多くの国の進歩的な社会で採用されている。医者は安定した収入を保証され、世帯主は長期にわたる病気に伴う法外な出費に備えて保険をかけることになるからだ。このように月ないし年ベースで医者を雇うやり方は決して一般的ではなく、実際には裕福な階級の少数の倹約家に限られている。その普及の程度は、英国における各種の病気および事故保険と同じくらいのものだろう。

例えば200世帯人に一人の医者が必要だとすれば、ある地域でその医者に毎月1万円を支払えば、その医者は毎月200万円の収入を得ることになる。病人がいなければ、医者は遊んで暮らせる。そもそも病気などには誰もかかりたくないから住民にとってもハッピーである。いったん病気になったら、医者のお世話になるが、月1万円はその際の保険と考えれば高いものではない。地域ごとにそんな保険制度をつくっていけば、みんな幸せになれる。そんな気がする。
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