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筆者が読んだ本の読書日記。書評ではなく、著書の内容から、自らの体験や時代背景を読み解くことを目指します。筆者の備忘録でもあります。
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a5b8c936.jpg中村哲『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫、2005年2月9日)

アフガニスタンでペシャワール会の伊藤和也さんが拉致・殺害された事件の後、この本を本棚から持ち出し、読み直した。

15年前に書かれたとき、ソ連がアフガンから撤退した直後だった。1980年代、ソ連はアフガンを破壊しつくした。9・11の後はアメリカがさらに爆弾のあられを降らした。アメリカ政府は9・11の犯人をオサマ・ビンラディンらと断定、彼らが属するとされたアルカイダをかくまったとして、アフガンを攻撃したのだった。



そもそもアルカイダはソ連に対抗させるため、アメリカが育てた組織。アメリカは「アフガンを石器時代に戻してやる」とありえない暴言をはいた。それに対してアフガン側は「わが国はすでにソ連によって石器時代に戻っている」といったが、それでもやった。「やった」という表現がぴったりだった。

アフガンには海軍も空軍もない。だから制海権も制空権もない。そんな国を攻撃するのだから赤子をひねるようなもの。戦争でもなんでもない。アメリカは単なる殺りくを繰り返しているのだ。南京事件は批判されても仕方ないかもしれないが、アメリカにだけは言われたくない。

この本を読みながら、5年前、イタリアのジャーナリスト、テルツィーノが書いた『平和の手紙』を思い出した。ブッシュ政権は世界に破壊をもたらしたアメリカ史の最大の暴君だったと後に書かれるであろう。
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